洋上風力発電の魅力やメリット

2021年6月28日

洋上風力発電は再生可能エネルギーを使った発電方法の1種だと言えますが、これにはたくさんの魅力やメリットがあります。
地球温暖化対策のためにも世界的に再生可能エネルギーを利用した発電を推進することが求められていますが、日本ではまだクリーンな発電方法の導入が少ないという現状です。
日本でつくられている電力の8割は石炭や石油、天然ガスや原子力を使用したものであり、今後は発電方法の転換が求められることになります。
洋上風力はまだ実証実験の段階ですが、一般的な風力発電や他の再生可能エネルギーを利用する方法とは違った魅力がたくさんあるので、具体的な内容を知っておくと良いでしょう。

Influx洋上風力発電

クリーンな方法である

まず、最も大きなメリットはクリーンな方法であることがあげられます。
他の再生可能エネルギーを利用した方法と同様に、二酸化炭素の発生を抑えて運用していくことが可能です。
この方法のシェアを増やすことができれば、二酸化炭素を多く排出する火力などの方法に依存しなくて良くなるので、地球温暖化対策に繋げることができます。

効率的に電気をつくることができる

太陽光や地熱、木質バイオマスなどを利用する場合よりも効率的に電気をつくることができる点もメリットの1つであり、従来の陸地にブレードを設ける方法より効率が良くなることも知っておきましょう。
もともと、風力発電は再生可能エネルギーの中で変換効率が良いことで知られていましたが、洋上に設備を設けるときには陸地よりも風を集めやすくなります。
陸地では障害物が少ない場所を選んで建設が行われていますが、それでも海よりは障害物が多いので風が十分に吹かないときもあることを知っておかなければなりません。
海の上であれば陸地よりも安定して風が吹いているので、コンスタントに電気をつくり出すことができます。

国土面積が狭い日本でも十分な設備が設けられる

洋上風力を導入することには、国土面積が狭い日本でも十分な設備が設けられるという魅力もあるでしょう。
太陽光や陸地で風力を使用する方法では、ある程度の敷地がなければ十分な電気をつくり出すことができませんでした。
火力から電力源を切り替えたいのであれば、十分な電気が得られるだけの設備を設ける必要がありますが、国土面積が小さな日本ではそれが難しいと言えます。
けれども、海の上に設置する場合は国土面積の広さは関係ないです。
日本の場合は排他的経済水域が広いので、国土面積が狭くても海であれば十分な設備を用意することができます。
最初に開発されていた着床式洋上風力は浅い場所が少ない日本の海に適していませんでしたが、後に開発された浮体式であれば深い海が多い日本でも問題なく設備を導入することが可能です。
陸上に広い敷地を確保しなくて良いことが、この方法ならではの大きな魅力だと言えます。

景観問題や騒音問題が少ない

従来の風力発電で起こりやすかった、景観問題や騒音問題が少ないというメリットもあるでしょう。
一般的な風力発電は近隣住民から大きなブレードが景観を台無しにしている、ブレードが回る音がうるさくて落ち着いて眠れないというようなクレームが起こることが多かったです。
新しい場所に建設を行おうとしても、景観や騒音に関する問題が起こる可能性があることで反対運動が起こってしまうこともありました。
洋上に設置する場合は陸地と違って音が伝わりにくいですし、陸からなるべく離れた場所に設置することで景観も損ねにくいです。
周囲に住む人も不満を抱きづらいので、この設備であれば導入しやすいと言えます。

時間や天気に関係なく稼働することができる

他には、時間や天気に関係なく稼働することができるという魅力もあるでしょう。
太陽光を利用した方法では、夜やくもりの日に発電を行うことはできません。
十分な日光がなければ発電を行うことができませんが、洋上風力は時間や天候による制限を受けにくいです。
風が吹かなければ発電することはできませんが、海の上で一切風が吹かないということはほとんどありません。
陸地よりも風が吹いている時間が長いですし、強い風が吹きやすいのでしっかりとブレードを回して発電することができます。
制約を受けにくいのでタイミングに関係なく、安定して電力を生み出しやすい設備だと言えるでしょう。

まとめ

このように、洋上風力発電を導入することにはたくさんのメリットがあります。
日本ではまだ実証実験の段階であり、現在では千葉県や北九州市、長崎県などで実用化を目的とした運用が行われている状況です。
すぐに広い地域で実用化することは難しいですが、2021年に実証運転が終了する場所もあるので、今後は大きな進展が見られる可能性があります。
世界的にも積極的に導入することが推進されており、今後は色々な場所でこの発電方法が活躍する可能性が高いです。
エネルギーや地球環境について興味がある人はもちろんですが、自分たちが住んでいる地球に関係することなのであらゆる人が詳しい内容を知っておくべきだと言えます。
これから先は更に注目を浴びると予測されるので、魅力やメリットについて理解を深めておくと良いでしょう。

最終更新日 2025年6月15日 by kitairu